残念な仕上がりだった初代Qrio
私がQrioを知ったのが約3年前の2015年のこと。当時Makuakeでのクラウドファンディングで出資を募っていたのを知り、即手続きをしました。
スマホで解錠の操作をすると1秒もかからず解錠される紹介動画や、手ぶらで解錠機能にワクワクしながら商品の到着を心待ちにしていたのを覚えています。
ですが、プロジェクトは遅れ、実際に製品を手にすることができたのは、2015年の9月になってから。実際に届いた製品は紹介動画の様な軽快な動作とは程遠いものでした。
まずはBluetoothの接続が安定しない。特にドアの外側からだと電波がギリギリの様子。おまけにやっとBluetoothの電波を掴んでも、そこから解錠操作をして実際に解錠されるのは2~3秒後。
あの紹介動画や紹介ページは(言い方は悪いですが)まるで詐欺の様に感じました。
実際の商品が世に出る前に支援を決めるクラウドファンディングというものの難しさを思い知らされた苦い思い出のある製品です。
その後、Bluetoothの出力Up等のファームウェアでの改良は施されたようですが、抜本的な改善はされないままです。結局、当初のウリの一つだった手ぶらで解錠はβのままで完成度としてはイマイチですが、競合各社の製品も一長一短があり、それなりに売れてはいるようです。
今のQrio
この様に不満の多いこのQrioですが、一つだけ完璧に動作する機能があります。それは「オートロック」。外出時には内側からサムターンを回して解錠、そのまま外出すればセットした時間(私は60秒に設定しています)が経過すると、自動で鍵が締まります。
外出時に絶対に鍵の締め忘れがないこの安心感はそれなりに価値のあるものだったと思います。後は、1週間に1回位でしょうか、外出先から戻って玄関に立ったタイミングで動作する「手ぶらで解錠」。ちゃんと動作すれば気持ちのいいものなのですが、大抵は鍵が開くのを待つのもバカバカしいので手で鍵を開け中に入る。そうして家に入って食事の準備をしていると「自動解錠しました」と手ぶらで解錠が動作。ここからオートロックで再び鍵が締まるまでに誰か来たら侵入を許してしまう状態です。
ですが、やっぱりドンピシャのタイミングで自動で鍵が開く快感を求め、「手ぶらで解錠」をOnにしたまま、今に至ります。
ですので、外すと困るけど、その動作に対して大きな不満もある。これが今のQrioの現状です。
突然のメール
一日100通以上も届くメールに紛れ、Qrio(Qrioって製品名であり会社名なのでややこしい)からメールが届きました。
「新製品”Qrio Lock”発表!先着500名様にお得な予
というタイトル。このメールを見たときに一番に思ったこと。
「初代で半ば試作品レベルの商品を世に送り出しておいて、それを完璧な商品にしないまま新製品だと??? 」言葉は悪いですがこれが率直な気持ち。
ですが、商品の紹介ページを見る限り、確かに今まで足らなかった事に対する対策は打っている様子。ただ、「初代の製品を持っている人には多少なりとも値引き販売とかあってもいいんじゃない?初代のユーザあってのこの製品なんだから…」そういう思いもこみ上げてきます。
次に気になったのは「タイトルにある「先着500名の予約特典」ってなんだ???」
どうやら、一昔前の車のキーレスエントリーの様な「解錠/施錠」のボタンが付いたリモコンキーがプレセントとしてついてくる様子。
そこから「予約」ボタンを押すまで、そう時間はかかりませんでした。
決め手になったのは、
- 施錠・解錠の動作レスポンスを大幅改善
- ハンズフリー解錠機能のβが取れ正式機能に
それぞれ、漠然と書いてあるだけでなく先代の比較、具体的な改善策が明確に書いてありました。一度は、騙されたという印象を持ったのですが、Qrio株式会社をもう一度だけ信じてみることにしました。